1・2年生

おおきな　かぶ　さいごう　たけひこ　〔西郷竹彦〕　（一上　かざぐるま）

　おじいさんは、かぶの種をまきました。甘くて大きなかぶができました。
　「うんとこしょ、どっこいしょ。」
　けれども、かぶは抜けません。
　おじいさんは、おばあさんを呼んできました。
　「うんとこしょ、どっこいしょ。」
　それでも、かぶは抜けません。

おむすび　ころりん　かみ　しょういちろう　〔上笙一郎〕　（一上　かざぐるま）

　ある日、おじいさんは山で畑を耕していました。昼、おばあさんが作ったおむすびを食べようとすると、おむすびが転がって穴の中に落ちてしまいました。すると、穴から歌が聞こえてきました。
　「おむすび　ころりん　すっとんとん。ころころ　ころりん　すっとんとん。」
　嬉しくなったおじいさんは、おむすびを穴へ転がして、歌に合わせて踊っていると、自分も穴に転げ落ちてしまいました。穴に落ちたおじいさん、目をこすって辺りを見回してみると…。

王さま　出かけましょう　てるむらてるお　〔寺村輝夫〕　（二上　たんぽぽ）

　王様の部屋の窓の上に、今年もツバメがやってきた。王様はツバメの雛を一羽育てたいと母さんツバメに言うが、「王さまなら、ライオンや　ぞうを　そだてる　ほうが　おにあいですよ。」と言われる。王様はそれらのいるアフリカに行きたくなってしまうのだが…。

スーホの白い馬　おおつかゆうぞう　〔大塚勇三〕　（二下　赤とんぼ）

　ある日、スーホは馬を抱いて帰ってきた。生まれたばかりの小さな白い馬だった。
　ある年の春、競馬大会の知らせが伝わってきた。仲間の羊飼いたちはスーホに勧めた。
　「ぜひ　白馬に　のって、けい馬に　出て　ごらん。」
　競馬が始まった。そして見事、一等。
　「お前には、ぎんかを　三まい　くれて　やる。その　白い　馬を　ここに　おいて、さっさと　帰れ。」
　ある日、殿様はスーホから取り上げた白馬を酒盛りの客に見せびらかすことにした。しかし、殿様が白馬に跨ろうとした時…。